戦争のマナー
(ガザ地区への空爆・画像クリックで拡大します)
(画像は「この国を変える流星-METEOR-「ガザ地区で起きていること」より。リンク先にはショッキングな画像が含まれます)
紛争のガザ、子供たちに「心の傷」…おびえ・悪夢見る
【ガザ市(パレスチナ自治区)=三井美奈】パレスチナ自治区ガザで、22日間続いた紛争による子供たちの「心の傷」が深刻化している。
ガザ市中心部で3~5歳の約90人が通う幼稚園では紛争後、子供たちの奇妙な行動が目立つようになった。友人に殴りかかったり、銃撃するマネをしたり。ふさぎ込んで、話すのを拒否する子もいる。絵を描かせると、全員がイスラエル軍の攻撃の様子や、空爆下で逃げまどう家族を描く。
「黒と赤のクレヨンで画用紙を塗りつぶす子もいた。園児の半数は紛争後、行動に何らかの異常が見られる」と、スザン・クラーズ園長(29)は指摘する。
同園に通う4歳の女児の父親ラミ・アブフメイドさん(30)によると、イスラエル軍の戦車が自宅付近に侵攻して以降、娘の発熱が続き、紛争後は毎晩、悪夢で飛び起きて泣き叫ぶようになった。アブフメイドさんは「活発だった娘が外出を嫌がるようになった。まるで別人のよう」と途方に暮れる。
同市の民間医療機関の精神科には、父母から「子供の興奮状態が続き、じっとしていられない」「小さな音でも極度におびえる」などの相談電話が毎日約20件以上舞い込む。保守的で精神医療への偏見が根強いガザでは、異例のことだ。
精神科医ハサン・ゼヤーダさん(45)は、「PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断を下すのは時期尚早」としたうえで、紛争から数か月後に「心の病」が続出する可能性もあると指摘。さらに、「紛争時に『親は無力』と感じた子供は将来、親を信用せず、イスラエル軍への復讐心から、民兵に引かれるようになる」と話し、紛争が世代意識を変化させ、和平構築を一層難しくすることに懸念を示した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/
20090126-OYT1T00640.htm?from=main2
まず、何か問題が起きたときは、それを解決するために長期的なスパンで問題の根本を解決することと、短期的なスパンで当面的な対策を取ることが必要だと思います。
今、東京都江東区で起きた東城瑠理香さん殺害死体損壊事件の裁判が注目されていますが、この事件で言えば、長期的なスパンで見ると、星島被告のような、刃物で脅せば女性は誰でも性奴隷になると考えるような異常な人間を生まない社会にしなければなりません。それは、例えば子どものうちから外で思いっきり遊ばせることかもしれません。そうすれば、転んでひざをすりむき、ぶらんこから落ちて怪我をし、友だちとけんかをして殴りあう。そこから、刃物で刺されればどれくらい痛いのか実感がわいて、痛みでなんでも自分の思うとおりにさせることはできないことを学べるかもしれません。
しかし、今の子どもをそういう育て方に変えても、子どもがおとなになるまでには時間がかかります。だから、当面の対策として、マンションの防犯カメラを増やすとか、夜間のパトロールを強化するとか、そういうことが必要になります。この両面の対策が必要です。
子どもがインフルエンザにかかったら、タミフルでウィルスを殺すことが必要ですが、今、高熱が出ていたら、タミフルと同時に解熱剤で熱を冷ますことが必要です。
イスラエルとパレスチナの問題をその両面から考えると、もはやあまりに問題が長引きすぎているため、長期的なスパンでの解決策が誰にもわからないのが実情だと思います。古くは旧約聖書の神話の時代までさかのぼらなければなりません。これだけの長期の問題になると、そう簡単に解決策が見つかるものではありません。しかし、見つける努力をしなければなりません。イスラエル人かパレスチナ人のどちらかが全滅すれば解決する、といった短絡的な考えは、ナチスドイツがユダヤ人を滅ぼそうとして失敗したことで、間違っていることが実証済みです。
ですから、当面的な対策を考えなければなりません。
そこで言えることが「空爆をしてはいけない」ということです。戦争は絶対にいけないことですが、今現実に戦争をしています。だから、長期的なスパンで戦争をやめる方法も考えなければいけないのは当然ですが、戦争の仕方も考えなければいけません。戦争を推奨しているわけではありません。でも、戦争をしている以上、そのやり方について、当面の対策が必要です。
それが「空爆をしてはいけない」ということだと思うのです。
日本にも戦国時代がありました。当時は日本中で戦争をしていました。でも、関が原の合戦とか、桶狭間の合戦とか、思い浮かべてください。あれはみんな、女性も子どももいない田舎の原っぱで行われていました。足軽とかは、勝手に戦争をしたくてやっている武将と違って、農民とかが経済的に仕方なくやっていたのでしょうが、あくまでも自主的に兵隊になっていたわけです。
当然、城を陥落させるためには、城下町の住民に犠牲者は出たでしょうが、あくまでも城を攻撃することが目的で、一般市民の住む町を攻撃するという発想はなかったと思います。
それが戦争のマナーです。
もちろん、空爆をする兵器は戦国時代にはありませんでしたから、そういう発想が生まれなかったのかもしれませんが、戦争屋である武将たちも、わざわざ原っぱを戦場に選んでいたんです。
ところが、いつの間にか戦争には一般市民の住む町を空爆するスタイルが生まれてしまった。このスタイルはマナー違反です。どうしても戦争が避けられない場合でも、戦争は兵隊と兵隊が戦うのが原則です。一般市民が住む町を攻撃するのはもってのほかです。
イスラエルのパレスチナへの空爆には「非人道的兵器」と言われる「白リン弾」というものが使われたと言われています。兵器なんかすべて非人道的だとも思いますが、戦争が起きてしまっている現実の中では、人道的なマナーを守らなければいけません。白リン弾は、爆発して人体にくっつくと、酸化してすごく熱くなってやけどをします。だから水をかけると、今度は水と化学反応を起こして余計熱くなります。つまり、手や足に被爆した場合、切断しなければなりません。こんなものを、一般市民が住む町に落とすのは戦争のマナーを違反しています。
戦争は軍部が兵隊を使って戦いあい、戦力が尽きた方が負けです。
これが、どうしても戦争が避けられなかった場合の最低限の決まりです。
長期的なスパンで、イスラエルとパレスチナの問題の根本を解決することは、とても難しいけれど、世界中の人間が考えていかなければなりません。
そして、実際に戦争が起きてしまった場合、その中で当面的な対策、つまり非人道的な兵器を使うこと、また、一般市民を狙った空爆は絶対に避けなければならないと思います。
中東には砂漠も海もあるのだから、そこで兵隊同士で戦争をする方向へシフトさせることが指導者のいちばん最初にすべきことです。そして、同時進行で和平への道を探すべきです。
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